側弯症(思春期特発性側弯症)とは
側弯症とは、背骨が捻じれて、曲がっていく体の変化のことです。思春期特発性側弯症(AIS)は女性の3~8%の方に発症します。名前の通り、思春期に入る10歳前後に曲がり始めます。男女比は女性8:男性2ほどです。AISの発症には、思春期にだけ生じる遺伝子の突然変異が関係していることがわかっています。決して、筋肉のアンバランスや骨盤の歪みが原因ではありません。10代の子供たちが将来、側弯症で悩まず、生活を送れるように、一人ひとりに寄り添った治療を目指しています。
早期発見 → 早期治療が大切
思春期特発性側弯症(AIS) が発覚するきっかけは、学校健診又は親が気づく場合が多く、痛みなどの自覚症状がないため、ほとんどの場合、患者本人は気づきません。
《AISで現れる主な体の変化》
◯ 肩の高さの左右差ある
◯ 肩甲骨が片方だけ隆起している
◯ ウエストのくびれに左右差がある
◯ おじぎをした時、背中の隆起に左右差がある。など
思春期になると、子どもの裸を見ることも減るため、親も気付きにくくなります。発覚したときには、かなりカーブが進行していた。ということも少なくありません。現在、日本では小学5年~中学生2年生くらいにかけて“運動器学校検診”がおこなわれます。(時期は自治体によります)
まずは家庭や学校で1次チェックをおこない、そこで“側弯症疑い”となると、地元の整形外科などに受診するよう促されます。そこで、レントゲン検査をおこない、はじめて正式に診断を受けます。
日本の一般的な側弯症治療のガイドラインは以下のとおりです。
・コブ角20° 未満の場合 → 経過観察
・コブ角25°~40°程度 → 装具療法
・コブ角45°~50°以上 → 手術療法
ここで問題になるのは、「軽度の20°未満」の場合です。
AISの中には、数週間で急激に進行する例もあります。 ある程度予測はできますが、「誰がどのくらい悪化するか」は誰もわかりません。
したがって、数カ月前まで軽度だった子も、次の検査時には数10°悪化していることもあります。せっかく軽度で見つかったのに、経過を見ているうちに軽度ではなくなってしまう子が少なくありません。
そして、シュロスベストプラクティスやゲンシンゲン装具はとても効果的な治療法ではあるのですが、角度が悪化するほど効果が出にくく、年齢が上がるほど、やはり効果が下がります。早期発見 → 早期治療がとても重要です。
“重い荷物”は避けて!
側弯症の方にとって、重い荷物を持つのは厳禁です。
上のイラストのように曲がっている背骨に上から力をかけると、よりカーブが悪化するのがわかりますね?
しかし、思春期の患者さんのほとんどは学校に通っており、教科書、水筒、タブレット、ぬいぐるみ、などなど、カバンに入れなくてはいけないものがたくさんありますね。
何も持たないで通学できるのが理想的ですが、それは現実的に難しいですよね。。
そこで私たちは、以下のようなアドバイスをしています。
・教科書を自宅用と学校用の2セット用意する。
・紙の教科書ではなく、タブレット等を利用する
・自転車通学か保護者の方に持ってもらって登校する。
・キャリーケースで登校する など
色々な方法を提案します。
現実的には難しいこともあると思いますが、カーブを悪化させないためにも、極力、荷物を持たないことを心がけてくださいね。